お空にいってしまった、1人目の子の話

29歳結婚1年目で子どもを授かり、システィックヒグローマと診断された子との想い出の記録

羊水検査の日

2018年4月12日

16w5d

 

16週に入りいわゆる妊娠5ヶ月の安定期に入った。

 

最初の頃は、5ヶ月目に入ったら、友人や会社など周囲の人にも、少しずつ妊娠の報告したいと考えていた。

 

実際には、安定してるとは言えず、周りには言えないままだった。

 

安定期に入ったことは嬉しかったけど、

赤ちゃんができたことを隠さなくちゃいけないことが、

少し寂しかった。

 

羊水検査当日。

 

朝9時に入院。

病院には、夫は仕事だったのもあり、実の母親が付き添いをしてくれた。

 

処置用の服に着替えて、同意書など書類にサインをして、

ベッドでゆったりとしながら看護師さんから声がかかるのを待っていた。

その後11:30に検査を始めますと言われる。

 

時間になり看護師さんについていくと、

処置室は、分娩室だった。

 

横たわった処置台の前方足元には、

こちらに向かってカッと光る大きなライトがあった。

 

それまで気持ちは落ち着いていたけど、

いろんな機械や道具も置いてあって、

思ったよりも無機質な部屋だった。

 

漫画コウノトリで読んだ命がけの出産のシーンが想起されてきて、一気に緊張してしまった。

 

遺伝カウンセラーで先生の隣にいた研修生ぽい若い女性が、気にかけて来てくれたようで、声をかけてくれた。

 

その後すぐに担当医の先生も来て、慣れた様子で処置を始める。

 

まずエコーでお腹の子の様子を見る。

 

「元気そうですね」と言われて、不覚にも感極まり、うるっときてしまった。

 

その後は、先生のあまりの手際の良さに、不安はなくなった。

 

消毒液をお腹にまんべんなく塗られ、

局部麻酔の注射をお腹に打たれる。

少しだけ痛かった程度。

 

続けてエコーでお腹の様子をみたり、

羊水を取る注射針の準備をしているなぁと思っていたら、

 

先生から「これ痛いですか?」と聞かれ、

何かお腹に違和感があることに気がつき「痛くないです」と言ったら、

「じゃぁ針刺しますね」と言われた瞬間に、トスっと素早く針がお腹に入った。

 

全然痛くもなく、刺さるのは一瞬の出来事だった。

 

2本分の羊水を採り、普通の注射を刺したときのようなガーゼを当てる程度の後処置がなされて、検査は終了した。

 

ものの15分程で終わり、あっという間だった。

 

針も細くて柔らかい針だったみたいで、

血も出ていなかった。

 

最後に先生が「羊水ってお腹の子のおしっこなんですよ」と言いながら、

二本の試験管に入った薄黄色の羊水を見せてくれた。

 

病室までは、念のため車椅子に乗せられて戻った。

 

感染を抑えるような点滴を一本打ち、

お昼ごはんが運ばれてきて食べたあとは、ベッドで寝てしまった。

 

しばらくして看護師さんが「赤ちゃんの心拍を聞きましょう〜」とやってきた。

赤ちゃんは元気に鼓動していた。

 

わたしの身体と赤ちゃんにその後も問題はなく、16時過ぎに退院となった。

 

お会計は、次回検診時と言われてその場では支払わなかったが、検査の処置と日帰り入院代、個室料金合わせて、

おおよそ13万円くらいだった。

 

車で5分の実家に帰り、

できるだけ安静にしておいた方が良いと

自分で調べていたので

それから2日間は両親に甘えて、食事以外はなるべく横になって過ごした。

 

お腹が張ることもなかった。

 

順調に、そしてあっという間に、

羊水検査は終わった。

 

ただ、結果が聞けるのは、3週間後。

 

羊水検査が無事終わってほっとしたものの、

結果が早く知りたくて、

3週間がすごく長く感じた。