火葬の日
2018年6月15日
出産4日目
朝9時、戸田葬祭場で柚子華の火葬が行われた。
前日の夜に赤ちゃんとはたくさんお別れしたし、手紙も書いたし、柚子華をいつまでも愛する気持ちは変わらないと思ったら、朝起きてからは自然と心は穏やかだった。
タクシーで夫と向かい、斎場に着いたらすでに両親たちは到着していた。
来る予定でなかった兄も来てくれていて、驚くと同時に嬉しかった。
時間になるのを待っている間、夫のご両親に柚子華との手形を見てもらった。
いよいよなんだと思うと、
わたしはその時にはもう何も話す余裕はなくて、
ただただ嗚咽を我慢して、堪え切れない涙を流していた。
時間になって呼ばれると、柚子華は広い会場で台の上の籠の中に入って、いつも通り眠ってた。
柚子華の顔を見ると、気持ちがまた少し落ち着いた。
沢山のお花で囲んであげて、すごく華やかだった。
柚子華の額に、これが最後なんだ、と思いながら、そっと触れて、お別れをした。
柚子華はしっとりして冷たかった。
抱き上げてぎゅっとしたかったけど、壊れちゃいそうだからね。
それは耐えたんだよ。
かわいいかわいい柚子華。
愛おしい我が子。
夫と2人で柚子華を抱えて火葬場の前にいき、柚子華の名前が書いてある扉の向こうに運ばれていくのを見送った。
沢山のお花とお菓子やおもちゃ、私たちの写真と手紙、全部忘れずに天国に持っていってね。
寂しくありませんように。。
30分後再度呼ばれて迎えに行くと、柚子華のお骨が小さいながらもしっかりと残っていた。
可愛い綺麗な形をしたお骨で、思わず夫に「立派だね」って伝えた。
「夫もわたしも骨折したことないから、柚子華も骨太なはず」って2人で話してたんだ。
お骨が残ってて、よかった。
夫も涙を流してた。
父親も兄もみんな柚子華を想って泣いてくれてた。
わたしが1番最初にお骨を骨壷に入れて、順番にその場の全員に入れてもらった。
骨壷は、天使の絵の書かれた、柚子華の名前が刻まれた、可愛らしい陶器の入れ物だった。
丁寧に白い布に覆われて、私たちの手元に帰ってきた。
骨壷におさまってしまったけど、それでも愛おしかった。
骨壷をぎゅっと胸に抱いた。
「これからはお家でずっと一緒だね。」
心の中でそう思った。
その後は夫のご両親とお昼を食べて、家まで車で送ってもらったついでに少しゆっくりしてもらい、お見送りした。
引っ越ししてから初めての来客がご両親とは思わなかったけど、人を招くと色々足りないものもわかって、
夫とネットショッピングして、テーブルやら観葉植物やらを購入した。
早く住みやすくお洒落な部屋にして、
柚子華もみんな、落ち着くお家にしたいな。
お客さんも沢山招いて、楽しいお家にしたい。